服飾

雨に濡れた革靴のお手入れ方法、現れがちな症状とその対策

雨に濡れる革靴

「革靴は一度履いたらその日のうちに布(ウェス)で拭いて汚れを落としましょう」「これを怠ると人前で恥をかくことがあるし、長持ちしなかったは靴は外傷を除くとすべてこれを怠ったから」と『革靴はいつも清潔に ~超簡単なお手入れ方法で靴も長持ち~』でお伝えしました。

しかしさらによく思い出してみると、新品状態だったのにあっという間に廃棄せざるを得なくなった革靴は9割以上が水害によるものです。

今回は雨で濡れた靴のお手入れ方法の基本、しかしそれを行っても避けられなかった症状とその対策についてです。

1)雨で濡れた靴のお手入れ方法の基本

どんなに面倒でも雨で濡れた靴はその日のうちに必ず手入れします。

さらに手入れだけでなく、翌日や翌々日は例え雨天でなくても同じ靴を履かないようにします。とにかく革靴は雨に弱いことを認識しましょう。

1.靴の表面の水分と汚れを拭きとる

  • まず布で靴を拭き、表面の水滴と汚れを取り除きます。

2.新聞紙を靴に詰めて水分を吸収する

革靴に新聞紙を入れる
  • 丸めた新聞紙をキッチンタオル(紙のもの)で包み、それを靴の先の方に入れ、さらにかかとのほうにもうひとつ詰め込みます。たっぷりめに詰める必要がありますが、かといって靴を膨らませると形崩れの原因になってしまいます。

  • 新聞紙はいわゆるクオリティペーパーと呼ばれる朝日、読売、日経新聞などで使われている紙質のものを使用します。

    折り込みや紙面が色付きの画像であふれているような紙質だと、水分をあまり吸収しない可能性があるのでNGです。

  • 新聞紙を丸めたら必ずキッチンタオルで包みましょう。

    最近ニュースはPCもしくはスマホでしか読まないので今でもそうかわかりませんが、紙新聞を熱心に読むとインクで指が汚れたことを思い出します。つまり新聞紙を直接靴に入れると、靴の内側が汚れてしまうのではないか心配です。

  • 「新聞紙をティッシュで包む」と教えている靴メーカーもありますが、ティッシュだと濡れたことによって破れてしまい、そうなると靴の中の清掃をしないといけなくなるのでキッチンペーパーがお勧めです。

  • 数時間後に一旦新聞紙を取り出し、もし湿っているようであれば新しい新聞紙に取り換えます。湿った新聞紙のままだと靴の中の湿気がとれません。

  • 靴はそのまま床に置くと靴底がなかなか乾かないので、つま先を少し浮かせるようにします。

3.日陰干しする

つま先を浮かして日陰干しする革靴
  • 翌日、新聞紙を取り出したうえで日陰干しします。その際も、つま先を少し浮かせるのは新聞紙を詰めて水分を吸収させるときと同じです。

  • 靴が完全に乾いたことを確認します。アッパーが乾いてもまだ靴底が濡れていることがあるので注意します。

  • 靴がしっかり乾いたら、シュークリーナーで汚れを落とし、シュークリームを塗って潤いを与えます。

  • その後シューキーパーを入れ、靴の収納場所(下駄箱など)にしまいます。

クリーナー・クリームの扱いについては『革靴はいつも清潔に ~超簡単なお手入れ方法で靴も長持ち~』を参照願います。

4.避けるべきこと

  • 直射日光のあたる場所で乾かしたりドライヤーで乾かすことは避けましょう。革が縮んで形崩れをおこしたり、最悪革がひび割れをおこします。

2)雨に濡れた靴に現れがちな症状と対策

1.革の塩吹き

塩浮きなどとも言われる、白い粉が革の表面に現れる症状です。

1日雨に浸かっただけではそのような症状が出ないことも多いです。あくまでどのくらい浸かったか?とか革の質、足汗の量などによります。

これはシュークリーナーで落とします。

しかし塩吹きを一旦落とすことができても、次の日にまた現れることがあります。そうなっても根気よく塩吹きを落とし続けましょう。2~3回同じことを続けると塩吹きが鎮静化するかもしれません。

もしそれでも収まらない場合は、靴の色に合わせたシュークリーム(例えば黒い靴なら黒いシュークリーム)を塗って塩吹きを隠します。

もし隠し切れない場合は、塩やシミを均等に散らして除去する方法もありますが、失敗したら目も当てられないので靴の修理屋さんに持っていったほうが無難だと思います。

2.カビが生える

その日のうちに靴をしっかり乾かせばカビが生えることはまずないです。

それでも生えてきた場合は革用の除菌スプレーを吹き付け、布でよく拭き取ります。これは靴の外側だけでなく内側もしっかりと行います。

また使用した布は必ず捨てましょう。

3.シミが残る

濡れたところにシミが残ったり暗い色に変わることがあります。

1日雨に浸かっただけでそのようになることはあまりないと思いますが、もしなったら、シミになった部分とその周りをウェットタオル(もしくは濡れ雑巾)で拭きます。これは乾いた時にムラにならないようにするためです。

その後は『1)雨で濡れた靴のお手入れ方法の基本』と同じプロセスをとります。

4.革の表面が剥がれる

表面が剥がれてしまった革靴

1例だけあります。

新しい靴を購入した翌日、小雨の中で履きましたが、それほど濡れたわけではなかったので簡単に布で拭くだけで放っておきました。

すると...

皮の表面が画像のように剥がれてしまいました。

購入店に持って行ってどうしたものか聞いたところ、どうにもならないとの回答。時間がなく未だ修理屋さんには持って行ってませんが修復は無理っぽいです。

5.革が裂ける(深いひび割れ)

雨に濡れても放置しておくとこうなることがありますし、お手入れはしたけど翌日も同じ靴を履いたら革が裂けたこともありました。

一度裂けたら修復不能ですが、軽いひび割れであれば修復できる可能性はあります。

ただ自分でやるのはちと大変なので(紙やすりや筆、色をしっかりと合わせるため何種類もの補修クリームを購入したりと用意するものがいくつもあります)靴の修理屋さんに持っていくのが一番だと思います。

3)修復不能になった靴

作業場などで使えればそれにこしたことはありません。

しかしビジネスシーンでの着用は厳に慎しみましょう。身だしなみを完全にはずしてしまいます。

4)それ以外の雨対策

雨後の革靴

1.防水スプレー

雨の日、出かける前に靴に防水スプレーを噴射する。

ただし水をはじくだけで、水溜まりの中に入ったり、大雨の時はほとんど効果がないと思ったほうがよいでしょう。

2.防水性にすぐれた靴を履く

「雨に濡れたらその日のうちにお手入れをし、同じ靴を翌日も履き続けることはしない」が基本ですが、それが難しいときもあります。

例えば2泊3日の出張で3日とも雨だとか。短期出張だとわざわざ予備の靴を持参なんてことはまずしないと思います。実際2日くらいなら問題が生じないケースも多いですし。

しかし3日続くとかなりやばいです。その後乾かしても乾かしてもシミが取れなくなったケースを思い出します。

で、どうするか?ですが、防水性の高い革靴、もしくは革靴に似た靴を1足は持っておくことをお勧めします。

その際、防水性が高ければなんでも良いということではなく、晴れてるときでも履けるような他の革靴と整合性のとれたタイプにしておくことが肝要だと思います。

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